日本共産党福島県ボランティア情報

日本共産党が福島県内で行っているボランティア活動のお知らせや募集などを紹介していきます。

4/27~5/6 第6次「全国青年ボランティアセンター@福島」を振り返って

見て・聞いて・語って・感じた10日間!
第6次「全国青年ボランティアセンター@福島」(4/27~5/6)を振り返って

 
427日~56日までの10日間、福島市日本共産党福島県委員会・大会議室)を活動拠点のセンターに、「第6次全国青年ボランティアセンター@福島」が開設され開設されました。
 期間中、全国17都府県(埼玉・神奈川・東京・福井・広島・滋賀・愛知・岡山・石川・徳島・奈良・京都・香川・千葉・群馬・茨木・福島:順不同)から青年ボランティアが集まり、また併せて5月3~6日までは南相馬市にある党南相馬市ボランティアセンターに大阪の青年ボランティアが、郡山市の党郡山地区被災者支援センターには兵庫の青年ボランティアが入り、期間中、1日最大160人超、のべ560人を超える青年たちが、仮設住宅への支援物資の届け、仮設住宅避難者からの聞き取り活動、南相馬市浪江町楢葉町・富岡町の現地視察、参加した青年たちとの感想交流会などをおこないました。

Ca3i0058  GW期間中、最大のボランティア受け入れ人数になった福島のセンターでは、福島市・川俣町、桑折町二本松市にある10箇所の仮設住宅にお米やニンジン、ミネラルウォーターなどを届けながら、934軒、454人と対話をしました。

 「仮設は狭い」、「冬は寒く、夏は暑い」、「結露がひどい」、「カビが生える」、「玄関やお風呂場などに手すりがなく、外に出るにも、お風呂に入るにも苦労をしている」、「仮設での避難生活を強いられながら、今でも浪江町の実家のローンを払い続けている」、「屋根の修理業者を装った悪徳業者が出入りしている」、「東電から財物賠償の請求書が届いたが、複雑でわからない」、「請求書を書くのも大変だが、何年も前もの領収書の提出を求められるが、集めるのが大変」、中には「タンスにネズミが入り込み、書類を食い散らかされて必要な書類をそろえられない」と言う人も。

 毎回どこの仮設住宅でも、切実な声、思い、要望などが被災者のみなさんの口から最初はポツポツと、次第に堰を切ったように様々語られます。中でも一番多いのは、「この先どうなるのか、展望が見えない」という言葉です。
 全国青年ボランティアセンター@福島で仮設住宅聞き取りボランティアのリーダーを務めた佐藤大河さんは、「昨年のGWと夏にも全国青年ボランティアセンターを開設して、仮設住宅での聞き取りをやりましたが、昨年よりも1軒1軒の対話にかかる時間が長くなっています。それだけ避難しているみなさんは、話したいこと、聞いてほしいことがたくさんある」と感想を話します。

 Dscn9074_2 また、この全国青年ボランティアセンター@福島に参加してくれたみなさんには、仮設住宅の聞き取りボランティアと併せて、必ず現地視察(以下:FW)に参加してもらっています。今回の福島センターでは、私(野口)がFWのガイドを務め、福島市から川俣町を抜け、全村避難を余儀なくされた飯舘村を通り、南相馬市小高区を中心に現地を見てまわりました。

 人の営みが感じられる福島市、川俣町の風景から一転、飯舘村に入ると荒れ果てた田畑、人の気配を感じない村の風景に、青年たちは皆、言葉を失います。南相馬市小高区でも津波の甚大な被害や、人々の営みが消えた商店街は衝撃を受けますが、何よりも参加した青年たちは3・11から2年以上経っても変らない被災地の現状を目の当たりにし、原発事故がもたらす影響の大きさを肌で感じているようでした。

「全国青年ボランティアセンター」3つの魅力!

被災地の「リアル」が掴める!
 「全国青年ボランティアセンター@福島」開設・運営にあたり、日本共産党福島県委員会も全面的に協力をしてきました。その活動の中で感じていることは、「被災者に寄り添う立場で行動する」ことを基本にしていますが、仮設住宅の聞き取り活動と
FWはその上でも必要不可欠だと感じます。
 ただFWで現地を見ただけでは、目の前に広がる光景から想像するだけに過ぎず、仮設住宅被災者の話を聞くだけでも、その話から想像をするだけに過ぎません。現地を見て被災者の話を聞く、または被災者の話を聞いて現地を見る、その2つが合わさることで初めて被災地の現状がリアルなものとして掴むことができる。これが全国青年ボランティアセンターの第一の魅力だと思います。

②新たな発見、次の行動につながる「ヒント」に出会える!

  そして、もう一つの魅力は全国の青年たちが見て・聞い_dsc5269て・感じた思いをいっしょに共有できる場であることです。ボランティアセンター開設期間中、毎日夕方からボランティア参加者全員で、その日一日の活動の振り返りや感想交流など行ないます。またGW前半428日と後半55日の2回、全体交流会「語っぺ福島」を開催し、パワーポイントを使っての「原発事故と福島のいま」と題してのガイダンス、福島の青年の発言や、全国で「原発ゼロ」のとりくみや被災地支援を行なっている青年たちの発言、グループトークや感想交流が行なわれました。
 
ボランティアに参加した青年たちが仮設住宅で避難しているみなさんから聞いたこと、対話の中で感じたこと、考えること、またFWに参加して感じたこと、考えることは人それぞれですが、様々な視点から青年たちが感じた感想に参加者全員が向き合い共有することで、青年たちにとって新たな発見、これから何が必要かなど次の行動に繋がるヒントに出会えることが、この全国青年ボランティアセンターのもうひとつの大きな魅力です。

③全国の仲間たちと「つながる」!
 
そして、全国から多くの青年たちが被災
(福島)に来て、真剣にボランティアに取り組む姿に、いっしょにボランティアに取り組んだ多くの福島の青年たちも励まされました。被災地福島の青年たちが、福島から自分たちが声を上げいっしょに頑張ろうと思えるのも、こうした全国の仲間たちの声に励まされていることが一番の力になっていると思います。全国の仲間たちと強い連帯が築けるのも、このとりくみの大きな魅力です。

最後に…

 昨年は
GW福島市で、夏には南相馬市で全国青年ボランティアセンターを開設してきましたが、昨年の運営・事務局サイドは、参加者に「とにかく福島の現状を見てほしい」「被災者の声をきいてほしい」ということが中心になりました。
 
しかし、今回の第6次「全国青年ボランティアセンター@福島」は、それだけではなく、「2年以上経っても何も変らない、何も進んでいない今の福島の現状の根底には何があるのか」、その大きな原因が『原発事故「収束」宣言』であり、福島の復旧・復興を妨げている事故「収束」宣言を撤回させることが、いまオール福島の声になっていることを運営・事務局サイドからボランティア参加者に発信することができ、また多くの青年たちが、そのことをしっかりと福島からのメッセージとして受け止めてくれていたことが、今回の大きな変化だったのではないでしょうか。

今もなお避難生活を余儀なくされている中、つらい経験を含め様々な思いを青年たちに話してくれた仮設住宅のみなさん、全国からボランティアに参加してくれた多くの青年のみなさん、運営・事務局スタッフのみなさんと福島の青年たちに、心から感謝申し上げます。
 ひきつづき、全国や福島の仲間たちの熱い連帯と声を力に、みなさんといっしょに「収束」宣言の撤回、原発即時ゼロを求めて頑張ります!

 全国のみなさん、またいつでも福島で、
  寄らんしょ!来らんしょ!語らんしょ!

【追伸】仮設住宅での聞き取り活動で寄せていただいた避難者のみなさんの声は、後日、福島の青年たちが協力してパソコンへの打ち込み作業を行ないました。また、528日には、日本民主青年同盟と全国青年ボランティアセンターが連盟で、関係省庁への要請活動をおこない、「被災者が主人公」を基本にした復興進める支援策を求めました。



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日本共産党福島県委員会
被災者救援対策本部
事務局長 野口徹郎