日本共産党福島県ボランティア情報

日本共産党が福島県内で行っているボランティア活動のお知らせや募集などを紹介していきます。

住まい また失う―国が住宅支援打ち切り 原発事故自主避難の1万世帯

 

住まい また失う

国が住宅支援打ち切り
原発事故自主避難の1万世帯

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(しんぶん「赤旗」日曜版2月5日付1・6面より)

 原発再稼働を急ぐ安倍政権は、東京電力福島第1原発事故で避難指示区域外から避難する「自主避難者」への住宅の無償提供を3月末で打ち切ろうとしています。対象は約1万世帯(約2万6千人)。避難者からは「路頭に迷う」と悲痛な声が上がっています。(本田祐典記者)

 「村に帰ろうにも人工透析できる病院ない」

福島・郡山で生活 川内村の佐久間さん

 「自宅に住めないのは私たちのせいじゃない。なぜ住まいを奪うのか」。そう訴えるのは、福島県川内村から郡山市のプレハブ仮設住宅に避難する佐久間文夫さん(68)、いく子さん(63)の夫妻です。仮設住宅の入居期限は3月末まで。4月以降の住まいは決まっていません。県から「使用終了届」への記入を迫られています。

 佐久間さんの自宅は福島第1原発から約20㌔でした。川内村は事故直後、村の判断で全村避難。2014年10月までには大半の地域で避難解除になりました。佐久間さんも含め村民の多くが、「自主避難者」の立場にされました。
 
佐久間さん夫妻には村に戻れない事情がありました。いく子さんは週3回、人工透析が必要です。しかし、村内の自宅から通っていた病院は原発事故で閉鎖したままです。近隣の病院にも空きがなく、いわき市内の病院まで車で往復2時間半かかります。
 
いく子さんは「夫は避難中にがんで胃をすべて摘出しました。週に何度も運転して病院に連れていってもらえば、体がまいってしまう」と心配します。
 
支援を打ち切られるのは、国や自治体が避難を解除した川内村広野町田村市(都路地区)のほか、事故直後から「自主避難」とされた人たちです。
 
福島県によると昨年末時点で、支援打ち切り対象世帯のうち約3000世帯の行き先が「未定」などで確認できていません。県には「住宅が見つからない」「子どもの転校が不安」「放射能への不安」などの声が寄せられています。県は2月上旬までに戸別訪問し、転居をうながすとします。
 
3月末の支援打ち切りは、安倍晋三首相と福島県が昨年6月に決定。川内村以降に避難指示を解除した自治体も順次支援を打ち切る方針です。実態をさらに追います。

 

退去強要 困窮に拍車
〝福島切り捨て〟やめろ―住宅支援3月終了

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加害者の東電と国に補償責任

 福島第1原発事故で「自主避難」した人たちの最大避難先となっている東京都。約700世帯が3月末で住宅の無償提供を打ち切られようとしています。 

家族離散が入居の条件

 新宿区内の都営住宅に避難する60代男性とその次男も、退去を迫られ、途方に暮れています。男性は「都心の家賃は高くて払えない。息子は避難の際に失職し、最近ようやく区内で仕事に就いた。早朝勤務なので、郊外に引っ越すこともできない」と語ります。

 住宅の無償提供を打ち切られる避難者のため東京都は、都営住宅の入居優先枠をもうけました。しかし、入居要件が厳しく入居が決まったのは166世帯だけです。前出の男性も対象外。「『次男と別居すれば、高齢者世帯として申し込める』といわれた。家族離散しろというのか」と憤ります。 

家賃払うと家計は赤字

 入居優先枠の対象となった世帯も新たな負担に苦しみます。

 「4月から家計が赤字になりそうです」と打ち明けるのは、都営住宅に子ども3人と夫の5人で避難する30代女性です。家賃と駐車場代で新たに月約7万円を負担することになりました。

 夫は避難時に失業。都内で再就職した先も給与が高くありません。準要保護世帯と認定され、子どもは就学援助を受けています。避難した当初は無収入だったので生活費のため借金をし、その返済もあります。

 女性は「都内は保育園の空きがないので、自分が働くことも難しい。病気の義父がいる福島に通うため、車も手放せない。どう暮らせばいいのか、わからずにいます」と語ります。

二重生活の重たい負担

 他にも切実な訴えはあふれています。

 「母子だけで避難し夫は福島に残った。生活費が二重にかかり、子どもの制服を買えないほど追い詰められた。家賃を取られたら暮らせない」(都内に避難する女性)

 「都営住宅に住み続ける条件として、住民票を東京都に移すよう求められた。福島県民をやめさせられた」(母子避難の40代女性) 

全国から抗議

 支援打ち切りに対する抗議は、全国に広がっています。住宅提供の継続を求める意見書をあげた地方議会は56自治体にのぼり、「人権無視の行為」(東京都小金井市)、「経済的な困窮を招く」(相模原市)など訴えています。

 日本共産党福島県議団も、内堀雅雄知事に住宅提供の継続を要求(1月23日)。国会で日本共産党の紙智子参院議員や岩渕友参院議員らが継続を求め、高橋千鶴衆院議員や山添拓参院議員らが避難者とともに省庁に要請するなどしてきました。

 安倍政権と福島県は、住宅の無償提供が「災害救助」の形をとっていることを理由に「応急仮設住宅の提供には限界がある」(福島県)など弁明していますが…。

 住宅の無償提供は本来、原発事故の加害者である東京電力が費用を負担すべきもの。岩渕議員の質問に内閣府は「(費用を)東電に求償をしていきたい」(昨年11月18日、参院東日本大震災復興特別委員会)と答えています。

 しかし政府は昨年末に公表した原発事故処理費用21.5兆円計画のなかに、住宅提供の費用を含めませんでした。今回の支援打ち切りも含め安倍政権は東電を免罪する姿勢です。

 1面で紹介した、仮設住宅の退居を迫られている川内村の佐久間文夫さんは憤ります。

 「国と県はどんな権限があって、東電が私たちに補償すべき住まいまで奪うのか。私たちの被害は終わっていない。勝手に期限を決めるなんておかしい」

 

住宅の無償提供継続を

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岩渕友参院議員の話

 住まいは生活の基盤です。それを奪えば、路頭に迷う人が出かねません。福島第1原発事故の被害者を、加害者である国と東京電力が追い詰めるようなことは許されません。

 安倍政権は原発再稼働や原発輸出のため、原発事故の被害を小さくみせようとしています。支援を次つぎと打ち切り、〝福島切り捨て〟によって原発事故を終わったことにしようとしているのです。

 住宅無償提供打ち切り後の行き先が決まらない人がいることからも、原発事故の被害が続いていることは明らかです。原発事故も収束していません。被害が続く限り、国と東電の責任で無償提供を継続すべきです。

 

 

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町長らと岩渕 友参院議員が懇談

避難指示解除の楢葉、解除提案の浪江

町長らと岩渕参院議員が懇談

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【写真】松本町長(左から2人目)と懇談する(右へ)岩渕議員、くまがい衆院5区候補ら=1日、福島県楢葉町
(しんぶん「赤旗」2月3日付4面より)

 日本共産党の岩渕友参院議員は、東京電力福島第1原発事故による避難指示を解除してから約1年5ヵ月の福島県楢葉町を1日、国が3月末の避難指示解除を提案している同県浪江町を2日に訪れ、首長らと懇談し、実情を聞き取りました。両日とも、くまがい智衆院福島5区候補、また楢葉町には吉田英策県議、浪江町では馬場績(ばば・いさお)同町議がそれぞれ同行しました。
 
楢葉町は、1月初め時点で町に戻った人が人工7282人中767人(10.5%)。町役場の南側に住居と医療福祉、商業、交流施設を集積したコンパクトタウンを造成中で、役場北側では小学校と中学校を4月から同一校舎で再開させるため急ピッチの作業が続いていました。  松本幸英町長は「震災前の基幹産業だった農業の復興と、生徒数が激減している教育を伸ばすのが大きな課題だ」と話しました。

 

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【写真】浪江町の本間副町長(左)から現状を聞く(左手前から)くまがい衆院福島5区候補、岩渕議員、馬場績町議ら
 浪江町(二本松事務所)では馬場有(ばば・たもつ)町長が公務を中座して岩渕議員らにあいさつした後、本間茂行副町長が現状と課題を説明。「(馬場町長は)第一歩を踏みだし、町を残す必要がある、帰町宣言ということではなく帰れる人から帰ろうと言っている」と話しました。

 岩渕議員は二本松市の復興公営住宅で住民と懇談。医療・介護免除の支援措置継続など要望が出され、「みなさんの声を国政に届けていく」と述べて激励しました。

 

格納容器内 毎時53万シーベルト

福島第1原発2号機 1分で死に至る線量

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【写真】福島第1原発2号機原子炉格納容器内部=提供東京電力
(しんぶん「赤旗」2月3日付1面より)

 東京電力は2日、1月末に実施した福島第1原発2号機の原子炉格納容器内のカメラ調査について、調査場所の放射線量が、最大で毎時約530シーベルト(53万㍉シーベルト)に上るという推計結果を明らかにしました。原子炉圧力容器の周囲の壁から2.3メートルの場所。人間がその場に1分足らずいるだけで市に至るほどの高い放射線量です。今後の廃炉作業の困難さが浮き彫りになりました。

 東電によると、放射線量は撮影画像を解析して推計。プラス・マイナス3割程度の誤差があると説明しています。圧力容器直下の線量は、毎時約20シーベルト(2万㍉シーベルト)でした。

 また東電は、原子炉圧力容器の直下で1月30日に撮影した画像を鮮明に見えるよう処理し公開。圧力容器の直下にあるグレーチングとよばれる格子状の作業用足場のうち1メートル×1メートルの範囲で、落下しかかっている箇所があることが明らかになりました。

 

「病気は被ばくが原因」

賠償請求訴訟 原発作業員が弁論

(しんぶん「赤旗」2月3日付15面より)

東京地裁
 東京電力福島第1原発の事故対応などに従事した後、白血病を発症して労災認定を受けた北九州市の元作業員の男性(42)が、「病気は被ばくが原因だ」として、東電九州電力に約5900万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が2日、東京地裁(東亜由美裁判長)でありました。両社は請求棄却を求め、争う姿勢を示しました。

 男性は法廷で意見陳述し、現場での放射線管理がずさんだったとした上で、「福島のために命懸けで作業に取り組んだ私たちを危険にさらしておきながら、責任を顧みない東電などには強い怒りを覚える」と語気を強めました。

 訴状によると、男性は2011年10月~13年12月、2次下請けの作業員として福島第1、第2原発や九電玄海原発で溶接などを担当。14年1月に急性骨髄性白血病と診断されて入院し、15年10月に白血病で、昨年5月にうつ病でも労災認定されました。

 男性側は、福島第1原発で約15.7㍉シーベルト、累積で約19.8シーベルトに上る高線量の被ばくが原因だとした上で、「東電や九電は安全対策を怠り、無用で過大な被ばくをさせた」と主張しています。

 

浜岡原発5号機 配管に穴2ヵ所

中部電力

(しんぶん「赤旗」2月3日付15面より)

 中部電力は1日、浜岡原発5号機(志津岡県御前崎市)のタービン建屋内で、冷やした蒸気が水となって流れる配管に穴が見つかったと発表しました。配管が茶色く変色した部分で穴が2ヵ所あり、中部電は原因の調査や補修を行います。

 穴が見つかったのは、原子炉で発生させた蒸気が冷えて水となった後に流れる配管で、運転中は放射性物質も含まれます。5号機は現在運転を停止しており、中部電は外部への影響はないと説明しています。

 5号機は、2011年5月に運転を停止する際に海水が設備内に流れ込み、原子炉内で塩分によるとみられる腐食などが見つかっていました。

横浜・市長は解決へ手立てを―避難者いじめ 党市議団が要請

横浜 市長は解決へ手立てを

避難者いじめ 市議団が要請

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(しんぶん「赤旗」2月2日付14面より)

 福島第1原発事故により横浜市内に避難してきた男子生徒(当時小学生)へのいじめ問題で1日、日本共産党横浜市議団(大貫憲夫団長、9人)が会見し、林文子市長自身が問題解決に向けた手立てを取るよう求めた要請書を林市長に提出した(1月31日)と発表しました。

 市教育委員会岡田優子教育長は、被害生徒側が証言している150万円もの金銭授受をいじめと認めず、林市長は「議論を見守る」としています。

 一方、被害生徒と保護者は、いじめから逃れるためにお金を渡したことから「いじめと認めてほしい」と主張しています。

 1月26日には市民団体が、金銭授受をいじめと認めることなどを求める署名1898人分を提出するなど市民からの批判が強まっています。

 市議団は、①市いじめ問題調査委員会に諮問し金銭授受をいじめと認める②市教委の再発防止検討委員会を改組する③改組後の同委員会では金銭授受をいじめと認めた上で検証し再発防止策を検討する―ことなどを求めています。

 会見した大貫団長は、市教委の対応について「これまでの施策・対応でも、市民や子どもに顔を向けているのか疑問があり、指摘し続けてきたが、今回は特に異常だ」と批判。「いよいよ林市長が対応しないといけない時期に来ている」として、林市長の責任を追及していく姿勢を明らかにしました。

 

〝事故でわが家失った〟
千葉・原発訴訟結審 原告らが陳述

(しんぶん「赤旗」2月2日付13面より)
 2011年3月の東京電力福島第1原発事故で福島県から千葉県に避難を余儀なくされた18世帯45人が、震災に伴う津波原発の浸水などを予見できたのに対策を怠ったとして、東電と国を相手に慰謝料など約22億円の損害賠償を求めた集団訴訟が1月31日、千葉地裁(阪本勝裁判長)で結審しました。判決は9月22日。

 原告側弁護団によると、同様の集団訴訟は全国で約30件あり、結審は前橋地裁に次いで2例目です。

 弁護団はこの日の法廷で、福島から避難してきたことを理由にいじめに遭い、転校した子どももいたことなどを改めて陳述。原告の遠藤行雄さん(83)は「原発事故で、私たちはついの住み家と定めたわが家を失った」と訴えました。東電は事故当時、地震被害に対する科学的知見が進んでいなかったなどとして、「過失はなかった」としました。

生業訴訟 「被ばくは人格権侵害」

生業訴訟「被ばくは人格権侵害」

原告側弁論 3月結審、年内判決へ

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(しんぶん「赤旗」1月31日付14面より)

福島地裁
 東京電力福島第1原発事故の被災者ら約4000人が国と東電に原状回復と完全賠償を求めた「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ」福島原発訴訟(中島孝原告団長)の第23回口頭弁論が30日、福島地裁(金澤秀樹裁判長)でありました。
 原告側は、責任論、損害論などについて弁論しました。
 原告代理人の渡邉純弁護士は、東京電力が「年間20㍉シーベルトを大きく下回る放射線を受けたとしても、違法に法的権利が侵害されたと評価することは困難というべきである」と主張していることに反論。「たとえ低線量であったとしても、望まない被ばく、何らの有用性もない被ばくを余儀なくされる状態におかれた住民が、被ばくによる健康影響をさけるために、避難を含む被ばく回避を取らざるを得ず、そのことによって、本件原発事故前は当たり前に享受できていたさまざまな生活上の利益を毀損(きそん)されたという事実を『包括的生活利益としての人格権侵害』にあたる」としています。
 原告団は同日、金澤裁判長に公正な判決を求める約1万5000人分を超える署名を提出しました。  法廷外で開いた集会では鳩山由紀夫元首相が講演。「福島と沖縄は連帯してたたかうことが大切だ」と訴えました。
 金澤裁判長は、次回3月21日に結審すると宣言。判決は年内の見通しとなりました。

原子炉直下に黒い塊

原子炉直下に黒い塊
福島原発2号機 溶融核燃料か

(しんぶん「赤旗」1月31日付15面より)
 東京電力は30日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器の直下に初めて投入したカメラで、黒い堆積(たいせき)物を確認したと発表しました。東電によると堆積物は、装置の保温材などが溶け出したものであるほか、事故で圧力容器底部から溶け落ちた核燃料(デブリ)の可能性も考えられるとして、今後、分析を進めます。もしデブリと確認されれば事故後初めて。
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【写真】投入したカメラが撮影した、原子炉圧力容器直下の様子。格子状の足場の上に、黒っぽい堆積物が確認できます=30日、福島第1原発2号機(東京電力提供)

 今回は、小型ロボットの投入にむけた事前調査。カメラを取り付けたパイプを、原子炉格納容器の外側から挿入して撮影しました。

 撮影したのは、圧力容器直下の作業用の空間。画像で、グレーチングと呼ばれる格子状の足場に、黒い物体を含めた厚さ数センチの堆積物が確認できました。また、足場がなくなっている箇所も見つかりました。

 調査場所の上部にある制御棒駆動機構の装置は、撮影した範囲では、ほぼ原形をとどめているのが確認できました。

 2号機は、デブリを冷却するため圧力容器内に毎時約4・5トン注水しており、圧力容器の底から抜け落ちていると思われる水滴が動画で確認できました。

 東電は2月、自走式の小型ロボットを投入し、デブリの状況を本格調査する予定。今回、この足場が一部なくなっていることが分かったため、ロボット調査のルート変更を検討するといいます。

 ロボットは投入時に全長約59センチで、カメラのほか線量計、温度計を搭載しています。

 今回使ったカメラ付きパイプには線量計を付けておらず、撮影場所付近の線量は公表していません。映像のノイズから、線量を推計するといいます。事前調査では、ロボットが進入するレール上に障害物がある場合に備え、高圧水を噴射する装置を準備しています。大きな堆積物はなく、除去装置を投入しない可能性もあります。

 東電によると、これまでの作業に伴う外部への放射線の影響はないといいます。

 事故発生から6年近く、これまでデブリの位置や状況についてはほとんど分かっておらず、ようやく一歩前進したといえます。一方、1、3号機と比べて核燃料が圧力容器に多く残っているとみられる2号機で、作業用の足場の一部がなくなっている箇所が見つかったことなど、今後の廃炉作業の困難さも予想されます。

 

東電福島第1原発 この1週間

東電福島第1原発 この1週間

(しんぶん「赤旗」2017年1月8日付12面より)

■2016年12月29日

 他核種除去設備(アルプス)に放射汚染水を移送する配管周りで水漏れが相次いで見つかりました。ポンプ配管の水抜き弁の栓下部から約60センチ×60センチの水たまりができました。東京電力によると、放射性物質濃度の分析に必要な水量が採取できませんでした。22日に採取したアルプスの入口配管の汚染水は、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が1リットル当たり5600万ベクレルなどとなっています。同じ設備の別の場所の配管下部でも、約2センチ×5センチの水たまりが見つかりました。

 

■2017年1月5日

 1号機原子炉で溶けた核燃料を冷却するための注水量を毎時4.0トンから3.5トンに低減し始めました。東電によると、操作前後で原子炉圧力容器底部温度などに有意な変動はないといいます。注水量低減は、汚染水の発生量を抑制するのが目的。1号機では12月から段階的に開始。2、3号機でも順次低減します。

 

■1月6日

 構内南西側のタンクエリアで、配管の弁部分から滴下が見つかりました。水量は約20リットル。東電によると、弁からの漏えいではなく、保温材に染み込んだ雨水等の滴下といいます。表面線量は、空間線量と同等でした。この場所は以前、アルプスへ放射能汚染水を移送していたポンプの出口弁の付近だといいます。

国民の願いを胸に

国民の願いを胸に

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― 決意の新年 ―

参院議員 岩渕 友

 2017年がスタートしました。みなさんはどんな思いで新しい年を迎えられたでしょうか。臨時国会後、みなさんのところにうかがうと「ただでさえ少ない年金。これ以上減らされたら暮らしていけない」「なんで安倍政権は何でも強行するのか」と、くらしの不安や安倍政権への怒りが次々と出されました。今年は総選挙があるかもしれないといわれています。市民と野党の共闘を広げて安倍政権を倒す年にしたいと決意しています。

 党旗びらきで志位委員長から紹介がありました『女性のひろば』2月号で福島県選出の増子輝彦参院議員との対談を行いました。福島県内の民進党の議員から「党内で話題になっていますよ」と言われるなど、反響が寄せられています。年末に桜井充参院議員事務所からのよびかけで、宮城県大崎市田尻地区の国政報告会に呼んでいただきました。参院選では「選挙区は桜井充、比例は共産党」と勝手連ができたところです。参加者のお一人に「野党共闘を今度は与党共闘にしてほしい」と言われました。野党連合政権は安倍政権を倒してほしいと願うみなさんの思いなのだと感じました。  各地の党旗びらきや新春のつどいはどこも熱気にあふれています。市民と野党の共闘、日本共産党の躍進で新しい時代を切りひらく年にするために、国会論戦でも運動でも全力で頑張ります。